アゲハご帰還物語

昨年秋、

うちのレモンの木（アゲハ幼虫パラダイス）

で育ったアゲハの幼虫が、

次々と蛹になるためにどこかへ消えて行って

近くを探してもまったく見つけられませんでした。

そして誰もいなくなった、、、

っとがっかりしていたところ、

最後の一匹を移動中に発見！！

人間の勝手に付き合わせて申し訳ないと思いながら

段ボール箱に移っていただいて、

予想通りすぐに蛹に。

（この写真は羽化後）

確かもう冬が近かったので

今出てきちゃってもだいじょうぶなのだろうか

と思っていたら永遠と出てきません。

死んでしまったのかしら、と思い調べてみると

越冬する蛹もいると。

はは〜ん、越冬する気ですね、

春まで蛹のままで

春になったら出てくると。

最初はベランダに置いていたのですが

ダンボールだから雨風に当たるとなぁと思い

あまり使ってない部屋の中に入れました。

（毎日出入りはする部屋）

いつ出てくるか分からないので

フタは閉めないようにして、

置きっぱなしにしていました。

蛹は小さいし茶色く乾燥しているように見えたので

半分ダメか！？と思いながらも

生存を祈っていました。

時々息子が籠って部屋が温まってしまうことがありました。

別の寒い部屋に移動したりもしたのですが

そのままになっちゃう時もあり、

蛹にとってはまずいよね、、、

と心の片隅で心配してはいたんです。

２月２０日夜、

息子がその部屋を使っていました。

「急にバサバサッてあの部屋、

ゴキブリだと思ってビビったらチョウだったよ」

落ち着き払って自分の用が終わってから報告する息子。

すぐに教えなさいよっっっ(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)

飛んで行くとアゲハちゃん、、、生きてた♡

立派なお姿、、、

羽化の過程は完全に見逃すという結末でしたが

無事に羽化できた、、、♡

あ、(＞人＜;)いま２月なんだけど、、、

本当にごめんなさい(；▽；)

外に置いておくべきだったのかもきっと(；▽；)

幸い今年の２月はとても暖かく

庭の梅の花も満開で

春のお花も咲き始めています。

外の世界に放してあげてだいじょうぶなのか？

雪が降ったらどうなる？

でも世界を飛び回るために生まれたんだよね？

とても葛藤しましたが、

予報もしばらく暖かかったし

翌２１日にお庭に連れて行きました。

「雪が降ったら帰ってくるんだよ」

「嵐だったりすごく寒かったら必ず帰ってきて」

とだいぶ言い聞かせました。

そして空高く舞い上がって飛んで行きました。

アゲハちゃんが無事でいられるように

シールドに保護されたイメージをして祈っていました。

あの日から一度も見かけることなく

遠くに旅に出たんだなぁと

無事でいてくれたらいいなと

時々思い出しては写真を見ていました。

こんな時期だから仲間には会えないかもしれない、

でもせめて美味しいお花に出会えて

空高く飛んで綺麗な景色を見て楽しんでいてくれたら、、、

もう流石に寿命的に会えるとは思っていなかったんです。

３月３０日朝、

ベランダに横たわったアゲハが！！

あの子だ！！帰ってきてくれた！！

３8日ぶりのご帰還って普通はありえないのだと思うのですが、

こんな時期にボロボロの姿でこのベランダに飛び込んでくるのだから

あの子に違いない！！

まぁ嗚咽ですよね。笑

私が心配してたから、

部屋においていたことを後悔していたから、

姿を一目見せてくれたんですきっと。

もう嬉しくて嬉しくて、、、

ただ、羽が傷んで10cmも飛べない

バタバタするけれど思ったところに飛んでいけない

転がっている感じで

ちょっとツライ姿、、、

どうやって帰ってきたのか謎です。

私は玄関からお庭から

お花をかき集めてベランダに揃えました。

そして手を差し出すと指に登ってくるので

お花に持っていくと

一生懸命ストローを伸ばして蜜を吸おうとします。

好きなお花とそうでもないお花があるみたい。

パンジーはとても好きみたい。

あまり飲めていないのかなと思った時には

蜂蜜を水で薄めてティッシュに浸して平なお皿にのせたら

ちゃんと飲んでいたみたいでした。

お花にとまると重さで倒れてしまうお花は

蝶って飛びながら飲んでいますよね。

だから飛べないとそれは死に直結なんですね。

私は幸い現在バイトも控えさせられている主婦なので

蝶のお世話ができる環境でした。

働いていたらきっとそこまで蝶に時間を割けなかったでしょう。

私はただただ嬉しくて

お花の蜜が吸えるところまで運んだり

天気が良ければ庭に連れて行ったり。

可愛くて可愛くて。

でも飛べないのが不憫。

４月３日

グライダーのように羽が曲がってしまっています。

（サツキは飲んでいませんでした）

（ベゴニアも飲んでいませんでした）

本人は飛びたいから

バタバタバタバタ一生懸命羽を動かします。

そして傷んでいる羽が日に日に壊れていきます(T . T)

４月４日

一応囲われたベランダのスペースにお花を置いて

そこに留まらせるのですが、

次チェックしにいくと端の方、どこかの隙間に

移動しちゃっているのでいつも探します。笑

４月５日

↑上からの図

強風の日はリビングに入れて避難していました。

４月６日

大好きなレモンの木も蕾をたくさんつけていたので

重たい鉢を運んできました。

喜んでいたみたい。

４月８日

花粉まみれになりながら

凄い勢いで吸っていました(o^^o)

好きなのねこのお花。

この日の翌朝

天国に旅立ちました。

夜はリビングにパンジーの鉢を置いて

いつもパンジーに留まって身動きせず朝を迎えるのですが、

この夜は飛んでしまったようでした。

ガラス戸の本当に狭いサッシにはまってしまったのです(；▽；)

いつもバタバタするのでその狭い間に入ってしまうことは

想像もできませんでした。

でも地を這うようにしか飛べないのに

蜜だけ吸わせてあげて延命させることにも

私は迷っていました。

酷なことをしているのではないか

という想いも出てきていたので、

きっと神様が連れて行ってくれたのかな、、、

約１０日も私はとっても幸せでした。

ナミアゲハちゃん

帰ってきてくれて本当にありがとう🦋